ショップ店長:横山 紗李





「人の喜ぶ顔や嬉しそうな顔など笑顔があふれる場所の中心にいたい」

2017年5月にリニューアルオープンした「アンテナショップきらり」で店長として働く横山 紗李(よこやま さり)さん。オープンと同時期に安城市から引越し、豊田市で新生活をスタートした横山さんにお話を伺ってきました。

横山 紗李(よこやま さり)

アンテナショップきらり 店長(株式会社アルディ勤務)
イラストレーター

1986年生まれ
安城市出身


Facebook⇒障がい者福祉アンテナショップkirari

新しい土地にワクワクしています。

■猿渡
横山さんて、どちらご出身ですか?

□横山
安城市です。

■猿渡
安城市なんですね。豊田市に住み始めてどれぐらいになりますか?

□横山
4月、5月から引越してきたんで、5、6、7、8、9、10月……やっと半年ですかね。

■猿渡 豊田での生活には慣れましたか?

□横山 はい。まだ稲武とか足助とか山のほうは全然行けてないんですけど、わりかしこの豊田市駅周辺は散歩とかして、だいぶん道がわかってきました。

■猿渡 いいですね。豊田市ってどんなイメージだと思ってました?

□横山 正直なところ、車っていうイメージしかなくて。あ、あとめっちゃ「都会」っていうイメージがあったんです。

■猿渡 「都会」、なんですね。

□横山 そう、私がもともと住んでた地域は、安城市のほんとうに端のほうだったので、19時20時には店は閉まるし、街灯暗いし、田んぼもカエルの鳴き声が聞こえてくるぐらいなところで。
豊田に出てきて、「ビルがたけー」とか、「店が遅くまで開いてる」って感じて。
「こんな田舎いやだ、東京さ行くだー」みたいな気分で家を出てきたから(笑)

■猿渡 豊田市に来てちょっとテンションが上がってる感じですか?

□横山 そうそうそうそう。なんか毎日楽しいです。

障がい者の方との接点をつくっています。

■猿渡
「アンテナショップきらり」ってどういう場所か教えてもらってもいいですか?

□横山
はい。本元は市役所の障害福祉課からの委託事業として請け負っていて、「アンテナショップきらり」は共同受注窓口もかねて情報発信しているアンテナショップなんです。
豊田市内には、障がい者の人たちが働いている福祉事業所がすごくたくさんあるんですね。そこでつくられている商品を販売したり、「この季節に紅葉まつりやっているから施設に遊びにきてね」とか、「こういった商品をこの人たちが作ってるんだよ」って、発信したりしています。
普段はなかなか、障害を持たれている方と健常者……障害を持たれてない方となかなか接点がなかったり、こう偏見があったりとかして、身近に感じてもらう機会ってなかなかなかったりとかするんですよね。
なので、商品を通してだったり、直接販売に来られたときに、「あぁこの人たちががんばって作ってるんだな」って身近に感じてもらえたらなって思いながら、こういった活動を主にやっています。

■猿渡
ありがとうございます。横山さんは店長という役職なんですね。

□横山
はい。まがりなりですけどね(笑)

■猿渡
お店を切り盛りするってすごいですよ。
実際、やってみて難しいなって思うこととか、これはすごくやりがいだなって思うことってありますか?

□横山
やっぱりこう、ただの委託事業じゃないので、こちらも気合が入るところがありますね。
普通だと、なかなかモノを売ったその先のお客さんの声って作ってる人たちに届かなかったりするんですよ。「あぁ買ってもらえてよかったな」くらいで終わっちゃうので。
でも、ここ……アンテナショップきらりのいいところは、お客さんの声をそのまま生産者に届けたりとかできるんですよ。「このキーホルダーがすごいかわいかったよ」とか、「クッキーがおいしかったからまた買いにきちゃったわ」って言ってましたよって。
そうすると、作った人も「やったね」とか言ってまた次のモノをつくるモチベーションになって。喜んでもらえるその橋渡しということができるので、それにすごいやりがいは感じます。

さまざまな団体・個人とのコラボ企画も実施中!

■猿渡
リニューアルオープンして半年ほどですが、現在AsMamaさんがここで託児を行っていたりねんねアートをされてたり、イベントのようなこともされているんですよね?

□横山
そうですね。ほかにも、整体をやられている方が不定期……月1回程度で、体の調子が悪いところどこでも一ヶ所10分500円とかで、見てくれる企画も行っています。しかもベッド持ってきてやってくださって、施術受けるとクッキーもついてきます。
あと、主婦の方で個性心理学勉強されている方がいらっしゃって、人前でしゃべる練習がてら、ここで診断企画をしたり。これもクッキーがおまけでつけて、双方にWin-Winになるように上手く工夫していきたいと考えてます。
こちら側では、ポスターとかチラシとか全面的にバックアップさせていただく形をとったりして。

□横山
こういった形で、きらりのキッズスペースになっている場所で「こういうことやりたいよ」っていう方がぼちぼちでてきてくださって。
そういう人たちのおかげか、最近お客さんもだいぶ増えてきてて。AsMamaさんの託児で来られた人たちが、「こういうところがあったんだ」と気づいてくれたり。その逆もしかりで、整体さんすごい良かったから、整体さんところに今度は行くわとかっていう風に、双方を知ってもらうっていう点においては場所も正直ただみたいなもんなんで、きらりで何かやりたいなって人とはどんどんタイアップしていけたらなって感じです。なので、何かやりたい方、絶賛募集中です。

■猿渡
人とのつながりで、福祉のこと以外でもお互いが集客したりとか、知ってもらったりっていう形で、お互いに協働やコラボという形で高めあっている感じが素敵ですね。

□横山
やっぱり、なかなか福祉一本だとやりたいことも限られてきちゃったりするので。
いろいろ模索している最中ですけど、豊田市内で本当によくしてくださる団体さんや個人の方……パワフルなお母さんたちが、「きらりでこういうことやったらどうかな」とか、「私これができるからきらりさん協力するわよ」って、なんかこうあったかい人たちに囲まれて、育ててもらってるので、その点においては恵まれまくってるなと思います。
今はおんぶにだっこっていう感じですけどね。こちらからやれることが本当に少なくて……。

■猿渡
そんなことはないと思いますよ。何かしたい人からすると、子育て支援センター「あいあい」と同じフロアにあって、ちょっと使える場所があるっていうのもすごくいいと思います。

□横山
だといいですねー。あ、今は店頭のクマさんにつける用のキラキラ光るサンキャッチャーを頼んでるんですよ。作ってもらったあとは作品のところに「〇〇さんが作ってくれました」ってピラピラぶらさげる予定です。
あと、ゆくゆくは、個人個人でいろいろされてたりする人たちを集めて、きらりの隣……市民活動センターのホールでドカンとイベントしたいですね。

■猿渡
素敵な構想ですね!
団体はもちろん、個人の人も、こういうふうにいろいろ活躍できる場の提供もされているんですね。

1年、また1年とどんどん盛り上げていきたい。

■猿渡
横山さんは店長として、このきらりをどういうふうにしていきたいですか?

□横山
んー、今の店舗で満足する気は全然ないですし、もっといろんな人に見てもらいたいし知ってもらいたいなっていうふうな気持ちで常にいますね。
そうですね、来店されたお客さんが、ニコニコして帰ってくれるようなお店にしたいなって、これが一番思うところですかね。

■猿渡
きらりの受託は何年予定なんですか?

□横山
まだ始まって半年なんですけど、1年契約って言ってたのが来年継続で、最低でも3年やってほしいと嬉しいお話をいただいてまして。
今年はしっかり種をまいて、2年目ににょきにょき育てて。

■猿渡
3年目にドカーンと。

□横山
そうそうそう。年次を重ねるごとにだいぶ盛り上げていきたいです!

2足、3足のわらじを履いています!

■猿渡
個人的な活動としては、イラストレーターもされているとか。

□横山
あ、はい。最近なんですけどね。

■猿渡
本業はここ、きらりの店長仕事がベースだと思うんですけど。空いた時間を上手く使ってイラストレーターのお仕事をされてるんですか?

□横山
あ、きらりでもイラストの仕事をしています。
■猿渡
そうなんですか?

□横山
けやきワークスっていう印刷をされてる事務所さんがいて、印刷事業にもうちょっとお金が入るようにっていう窓口もやってるんで、名刺やチラシ・ポスターがほしいなってけやきワークスさんに問合せがあった場合には、きらりで受けて、わたしがイラストとかデザインつくって、けやきワークスさんで印刷してってやったり。
ここの仕事をしながらも、名刺とかチラシとか何でもつくりますという感じです。
わりかし幅がきくので。

■猿渡
そうなんですね。個人的には他にはどんなイラストを?

□横山
いま製作中なんですけども、スーパーのお弁当のイラストを。
「こんなところにこだわりがありますよ」とか、「こういうふうに食べるとおいしいですよ」とかっていうのを。
どちらかというとイラストというよりもデザインの仕事に近いかな。イラストも描きますけどね。
なかなか絵だけじゃ食べていけないのでデザインの勉強もしたんですよ。

■猿渡
すごいですね。

□横山
いやいや。
なのでパンフレットのページとかブックとかあとWeb素材つくったりもできるもんで、「きらりにこない?」「いいですよ」みたいな感じで抜擢されたっていうのもあります。
■猿渡
そうだったんですね。デザイン系の仕事もできるというところが買われたんですね。

□横山
かもしれません。
あと最近は、きらりが開くまでは、松坂屋の1階でお弁当屋さんやってるんですよ、私(笑)
わりかしいろんなところへ引っ張り出されてます。

■猿渡
お弁当屋さんの接客をされてるんですか?

□横山
いえ、搬入とか、シール貼りとか。オープンまでの朝忙しい時間帯のお手伝いに。

■猿渡
精力的に働かれてませすね。頭が上がりません(笑)

□横山
いやいやいや。
ひとり暮らしなので、日銭を稼ぐことに生きがいを感じております(笑)

豊田市の人たちにニコニコしてもらいたい!

■猿渡
精力的な働き方とか見てると、横山さんってお若いなって思います。

□横山
そんな、今年30歳になります。
でも、みなさん子育てしながら働いてやられてる方々が多いなかで、私はまだ子供も産んどらんし、ふらふらしとるので、なかなかお恥ずかしいところが多いっすよ。

■猿渡
そんなふらふらなんて。
店長もされてて、イラストレーターやお弁当屋さんされてて、横山さんのバイタリティには感心します!
……横山さんはこれから、豊田でこんなことをしてみたいなって思うことはありますか?

□横山
すごいざっくばらんなんですけど、人の役に立つのが好きなんですよね。
絵描くのも人が喜んでくれるからやりがいあるし、施設の方がつくった商品を売るのも相手が喜んでくれたりするじゃないですか。自分がやったことによって相手が喜んでくれたり嬉しかったりしてくれると、なんか疲れが吹っ飛ぶみたいなところがあって。
そのツールが絵だろうがデザインだろうが、物売りだろうが、情報発信だろうが、なんでもいいんですよね、正直言っちゃうと(笑)
なんで、形はなんであれ、豊田の人たちがニコニコ笑えるようなことを、これからずっとしていけたらいいなぁと思います。

■猿渡
ありがとうございます。
ニコニコしたい、笑顔になりたい人はぜひ横山さんのところに来てくださいって感じでしょうか。

□横山
はい。きらりが火曜日定休なので、火曜日以外はいつでもいますのでぜひ!

取材・写真・文:猿渡 菜都美