ロザフィ講師:岡崎 綾美





「家族のことを大切にしながら、自分の好きなことを続けたい。」

146色のカラフルな紙でつくるバラ「ロザフィ」の認定講師である岡崎 綾美(おかざき あやみ)さん。豊田市出身、豊田市育ちの岡崎さんは、2人の子どもを育てながら、『muu』の屋号でイベント出展や教室開講を行っています。そんな岡崎さんにロザフィの魅力について伺ってきました。

岡崎 綾美(おかざき あやみ)

muu
ロザフィ認定講師

1986年生まれ
豊田市出身


ブログ⇒muuの気まぐれ日記
Facebook⇒@muuchan.handmade
Instagram⇒@rozafi.muu

専門技術を学んで、専用の紙でつくるバラ「ロザフィ」。

■猿渡
基本的なところからお伺いしたいのですが、「ロザフィ」ってどんなものなのでしょうか。

□岡崎
ロザフィとは、紙でつくるバラのアクセサリー、かな。

■猿渡
アクセサリーに限定してるものですか?

□岡崎
ううん、限定はしてないです。
146色の専門の紙でつくったバラのことを「ロザフィ」と言うの。
2008年に神奈川県に住んでいる人がつくりだした、日本スタートのカルチャーかな。
つくる技術であったりとか、使う紙だったり、ロザフィづくりに使用する道具だったりが全部商標登録されていて。使うのには資格をとって、協会の許可がいるんです。しっかり協会に技術が守られているし、学んだ人は誰でも教えられて、作品をつくって売ることもできるから、みんな平等に活動もできるという感じです。

■猿渡
まだ比較的新しいんですね。

□岡崎
そうですね。でも資格をとったらすぐに講師になれちゃうから、どんどん増えてて。
認定講師は全国にたくさんいると思います。

■猿渡
協会が管理していると、作り方だったり、型だったり、指定や制限があったりするんでしょうか?

□岡崎
専用の紙を使って、専門の作り方はするけれど、こうしなきゃいけないって制限は全然ないです。

■猿渡
じゃあ、どんなアクセサリーや小物をつくっても良いということですか?

□岡崎
はい、大丈夫です。

子どもと一緒に体験してハマりはじめた。

■猿渡
岡崎さんがロザフィをはじめようと思ったきっかけってなんだったんですか?

□岡崎
実は「ロザフィ」という名前は知ってはいって。『chaoo』とかに載ってたから。

■猿渡
フリーペーパーの?

□岡崎
そうです。そこの教室欄にロザフィ教室が載っていて。
正直、最初は「高っ」と思って。キラキラしてカラフルな写真が載っていて、いつもざーっと見てる感じだったんだけど、自分が通おうとかは思ってなくて。
でも、4年前かな、子どもと一緒にナゴヤドームであったイベントに行ったんです。いろいろ体験ブースとかあって、娘が「何かやりたい」って言って、そこで選んだのがロザフィだったんですよ。

■猿渡
そこで、初めて体験を?

□岡崎
はい。私も初めてで。娘と一緒に横で体験してやったらハマっちゃって(笑) そこでもらったチラシに「主婦の副業に」みたいな、キャッチコピーみたいなのが書いてあって、資格も取れるし「これは!」って思って。

■猿渡
そうだったんですね。もともとつくることは好きだったんですか?

□岡崎
つくることは好きです。以前にも布小物とかフェルトケーキとかつくってたから。
ただ、それが、副業としてお金にもなるってすごいと思って。

■猿渡
布小物とかフェルトケーキとかは販売もしていたんですか?

□岡崎
フェルトケーキはminneで売っていました。
でも、副業としては考えてなくて……ほかの人に勝てないと思ったから。やっている人が多くて埋もれちゃうんですよね。
だから、周りがやってないものを何かやりたいなって考えてて。

■猿渡
いろいろ探していたところで、ロザフィに出合ったんですね。

□岡崎
そうですね。やり始めたら、意外と周りにやってる人が多いのもわかったんですけど(笑)

■猿渡
ロザフィのどんなところに惹かれたんですか?

□岡崎
可能性が広いところかな。協会指定の紙と道具を使っていれば、ロザフィって言ってオッケーだし、アクセサリーでも小物でもどんなものを売ってもオッケー。
それに、今までにない技術をあみだしたら、協会に申請してそれがレッスンになることもある。だから自分がレッスンをつくれることもできるし。

■猿渡
できることがたくさんあるんですね。

□岡崎
そうなんです!
だから、毎年新しいレッスンが出てきてて。常に勉強です。

■猿渡
資格を取って終わりではなく、ずっと学べる環境もあるし、いろんなことにチャレンジができるっていうのが面白いところでしょうか。

□岡崎
私飽き性で。熱しやすく冷めやすいっていうか、すぐ飽きてほかのことやったりとか。
旦那にも2年が限界とか言われたんだけど、初めてロザフィを体験してから3年経つし、まだ辞めようとも全然思わないし。

■猿渡
それくらいハマってるんですね。

□岡崎
はい。面白いなと思って続けています。

2017年6月、自分に胸を張れるようになるため開業。

■猿渡
個人事業主として開業されたのはいつですか?

□岡崎
2017年6月ですね。

■猿渡
開業届を出そうって思ったきっかけってありますか?

□岡崎
きっかけは、株式会社eightさんの『お金の基本の「キ」講座』に参加したときですね。そのときに「出せばいいじゃん」って言われて。めっちゃ軽っと思って(笑)
でも、「お金もらう以上しっかりしないといけない」みたいなことを言われて、ハッとして。
たまに、教室で「消費税って込ですか?別ですか?」とか「税金とかってどうしてるんですか?」って聞かれることもあって……でも私自身、全然知識がなかったから。
このままじゃだめだなって思って。
収入は少なくても、「ちゃんとしてますよ」って胸を張って言いたかったんですよね。

■猿渡
「ロザフィを仕事でやってます」というために。

□岡崎
そんな感じです。昔から真面目というか……グレーゾーンであやふやにしておくのは嫌で。

■猿渡
仕事をするうえではとても大事なことだと思います。えっと、屋号はそのときに「muu」に決めて?

□岡崎
実は私が前に飼ってた犬の名前がムーちゃんだったんですね、それが由来で「muu」なんです。
昔からハンドルネームみたいな感じでその名前を使っていたので、その延長で。

■猿渡
そのまま屋号にして、「やるぞ」と気持ちを入れて活動をスタートされたんですね。

□岡崎
そうですね。まずは財布を別にしました。こっちは家計のお金、こっちは「muu」のお金っていうふうに。
活動自体は開業届を出したからといって、大きくは変わってないんですけどね。

■猿渡
活動はどんなことをされているんですか?

□岡崎
主には教室と、委託販売ですね。あとイベントは、月1回、「みみにっくびー」だけ固定で。ほかのイベントは話をいただいて予定が合えば出店しています。

■猿渡
教室は一般の方が体験できる教室をされてるんですか?

□岡崎
はい、「ロザフィ体験してみたい!」という人向けの教室と、「ロザフィの技術を身につけたい」という人向けの教室を開いています。
体験教室は、依頼をいただければ出張も行きます!2名~4名様くらいで、予約も受付中ですので、興味があれば気軽に呼んでください。
今は認定コースをやりたいっていう人が3人いて、その人のための講座をメインで行っています。生徒さんと予定を合わせて、1週間に1回だったり、月1回だったり。

■猿渡
養成講座という感じですね。

□岡崎
はい。協会指定のコースを修了すれば認定が受けられるので、そこを目指して、今3人とも頑張っているところです。

■猿渡
委託販売はどういったところに作品を置かせていただいているんですか?

□岡崎
豊田市の「川のほとりの雑貨屋さん」と、みよし市の「マイカフェ」です。

■猿渡
そういった場所はどういうふうに開拓をしているものなんでしょう。

□岡崎
えっと、「マイカフェ」は友達の紹介で。「川のほとりの雑貨屋さん」はInstagramで募集してますっていうのを見つけて。

■猿渡
すごい。Instagramから発見されたんですね。
そういうふうに雑貨を置ける場所なども自分で探すことも積極的に……アンテナを張ってというのを心がけているんですね。

□岡崎
探していますね。ロザフィやっている人もやっぱり多いので、ほかのロザフィの人がいない場所とかを探して、自分の作品を知ってもらえる場所を増やせたらなと。

自分にとってちょうどいいペースを見つけている最中です。

■猿渡
起業してからこれまで……半年間くらいですが、振り返ってみてどうですか?

□岡崎
んー、どうだろう。実は生徒さんがついたのも2017年9月からで。6月に開業届だしたけど、それまでは全然先が見えなくて。
イベントに出ても売上は数千円あるかないかで。イベントは資格取ってからではじめたので、1年半くらいなんですけど、全然で。
それが、教室の生徒さんもそうだけど、秋頃からイベントの話とかすごい話がくるようになって。

■猿渡
話がくるようになったきっかけとかって何かあります?

□岡崎
分かんないの。でも波がきた。今波きてるみたいな。

■猿渡
本腰入れてやるぞってはじめて半年ぐらいからって感じですね。

□岡崎
そうですね。少しずついろんなイベントや場所に顔を出すようにはなって、知り合いが増えたりしたからっていうのもあるかもしれない。

■猿渡
自分から外に出ることって一つのポイントですよね。人脈や繋がりが増えて、そこから幅が広がるのは面白いなって思います。

□岡崎
この前参加した「豊田会議」でもカフェのオーナーと知り合って。それがきっかけでイベントに出店させてもらったんです。そういうのは楽しいなと思いますね。
あ、それから、今はまだ本当に初期の段階なんだけど、新しいお話があって。カナダで販売しようっあていうのがあって。カナダに住んでる友達が「カナダでどう?」って。

■猿渡
すごいですね! 本当にいろんなところから広がっていますね。

□岡崎
大きな注文がくるのは素直に嬉しいですよね。それが収入になるから。
でも自分は、そうなりたい……本当にそういう大きいことをしたいのかなって思う部分もあって。

■猿渡
大きな注文がきて、すごく忙しくなって生活が崩れたりとか……例えば今委託販売しているところに卸せなくなったり、ペースが乱れるのは嫌という感じですか?

□岡崎
嫌ですね。新しいことはすごい嬉しいし、やりたいし、わくわくするんだけど、そのぶん不安。やっぱり新しいことはちょっと躊躇しますね、そういう性格だから。
だから、ここからどうしていくか、いろいろやってみながらペースをつかんでいきたいなと。ッ中でツラくなったら、自分でストップかけちゃうかもしれないし。

■猿渡
ストップかけるときは、これ以上しちゃうと生活に支障がでてしまうというところでしょうか。

□岡崎
そうですね、生活を犠牲にしてまでやりたいことじゃないって思っちゃうから。
やっぱり家族が一番なので、そこは優先しつつ、でも自分の好きなことはしていけたらなって。

■猿渡
個人で仕事をしていくうえでは、そういった自分の基準って大切ですね。

□岡崎
まあ、ほどよくやっていきたいです。

■猿渡
活動をはじめてから、ご家族の反応とかってどうですか?

□岡崎
子どもたちは最近、「ママ、バラの先生だから」って言ってくれるようになったんです。

■猿渡
お子さんも岡崎さんのされていることがわかってるんですね。

□岡崎
「バラの先生のお仕事してくるね」って私が言うと、「わかった」と素直にいうこと聞いてくれたり。でもやっぱりまだ小さいので「ママがいないと寂しい」って、なかなか離してくれないときもあったり。
だから、平日の10時から14時の間で活動することが多いですね。イベントも土日の出店はほとんど入れないようにして。年に数回……あっても本当に数えるぐらいに抑えています。

■猿渡
そこは家族優先で。うまく育児や家事と両立しながら。

□岡崎
できてるのかな?(笑)

■猿渡
無理なくほどよくという感じですか?

□岡崎
やっぱりイベント出店の後とかは疲れちゃって、「もう今日は何もしない」とソファーに寝転がったりとかも。そうすると旦那から怒られるけど(笑)

■猿渡
そうなんですね。

□岡崎
旦那は綺麗好きな人で。家事第一だから、家事やってればもう何してもいいっていう人なんですよ。
だから、家事できてないと怒るんですよね。怒って、自分から掃除機とかかけはじめて。

■猿渡
そこは怒るだけ怒って「やってよ」と言うんじゃなくて、ご自分でされるんですね。

□岡崎
やってくれる。でも怒りながらね。たまにイラッともするけど、やってくれてるからありがたいですね。
まだなかなかどんなペースがいいか手さぐりだけど、仕事としてしっかり胸を張って、家族のことも大切にしながら、自分の好きなことをしていきたいなと。

ロザフィを好きな人、「muu」の仲間を増やしていきたい。

■猿渡
最後に、これからロザフィ講師としてどんなことに力を入れていきたいですか?
委託先を増やしたりして販路を拡大したいとか、教室を重点的にやりたいとか、ロザフィを知らない人に知ってもらいたいとか、いろいろあるかと思うんですが。

□岡崎
どんなふうになりたいんだろう。「ロザフィと言ったら私」じゃないけど、周りに「ロザフィ講師」として認めてもらえる、知ってもらえるようにちゃんとなりたいなって、最近はすごく思います。
ロザフィ講師自体も多いので、埋もれていっちゃうかもしれないけれど、ほかの人とは違うことをして、せっかく資格を取ったし、続けられていることだから、頑張ろうって。
あとは、教室でどんどん生徒さんに教えたいかな。

■猿渡
それは養成講座としてですか? 体験教室として?

□岡崎
講師を増やしたいですね。「muu」の仲間をつくりたい。
今、生徒さんに、「せっかく「muu」に来てくれたから、私の人脈や、これまで講座で習ってきたことを全部教えて、同じようになってほしいっていうか……もう私を超える勢いになってほしくて。そこまでちゃんとサポートします」っていうのは言ってるんですね。
だから、活動の場も提供するし、「私がイベント出てたら隣で出さない?」とか。私の技術だから、誰にも渡したくないとか、ここは私のテリトリーだからっていうのはすごく嫌で。誰でも来ていいじゃんって思ってて。

■猿渡
ロザフィに興味を持って、「muu」に来てくれたならという感じですか?

□岡崎
そうですね。教室もいろんなところにあって、目にすることも多いと思うんですけど、それでも私を選んでくれたなら、しっかり面倒みるから、一緒にロザフィを広める仲間になってくれたら嬉しいなって。
ロザフィってやっぱり色が146色あるので、その人によって選ぶ色が全然違うんですよね。だから、その人だけのオリジナルのアクセサリーができる。
一般的には、ちょっと年齢が高い人がたしなんで、身につけるものって思われているかもしれないけれど、実は誰でもできて。
自分の好きな洋服に合わせた、いろんなアクセサリーがつくれるんだよ、探さなくても自分でつくれるよっていうのを多くの人に知ってもらいたいですね。

■猿渡
自分で気に入った色と形のモノってなかなか見つからないですけど、それを自分でうつくれる面白さがあるんですね。

□岡崎
そう。だから、ワークショップとかで体験しても良いし、オーダーがあれば私がつくるし。
でも、資格をとれば自分で好きなものがつくれるから。
ロザフィを好きな人、やってみたいっていう人が増えたらいいなと思います。

取材・写真・文:猿渡 菜都美